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Brandismの松元です。
当社にはD2Cブランドの立ち上げについて数多くのご相談をいただきます。
会社のフェーズや予算によって最適な立ち上げ方は大きく異なりますので、今回はD2Cブランドの立ち上げ方を会社のタイプごとに説明させていただきます。
D2Cブランドの立ち上げを考えている人はぜひご覧ください。
ブランド立ち上げ時の調査方法については下記記事にて詳しく解説しています。
タイプごとの立ち上げ方
ご相談いただく会社のパターンとしては、大きく下記の4つに分けられます。
1.会社を起業し、D2C事業をはじめていきたい
2.すでにD2C以外の事業を行っているが、新規事業としてD2C事業をはじめたい
3.Amazonや楽天でECを行っているが、新たにブランドを立ち上げたい
4.既にD2Cブランドをもっているが、新規ブランドを立ち上げたい
1のタイプは、第三者割当増資を行い、ベンチャーキャピタルなどから資金調達を実施して、大きくアクセルを踏むパターンです。
このパターンで成功している会社は、InstagramやTikTokなどのSNSでD2C事業開始前から多くのフォロワーを抱えており、ある程度の販路が確保されているパターンが多いです。
まつげ美容液で成功をおさめているフィービービューティーアップ(PHOEBE BEAUTY UP)を展開しているDINETTE株式会社は、DINÉTTEというInstagramメディアを運用し、すでに多くのフォロワーがいる状態でD2C事業を開始しておりました。
2のパターンについては、大企業を中心に数多くご相談いただきます。これまではBtoB事業しか行ってこなかったが、toC領域に進出したいというパターンです。
BtoB事業のなかでも製造や素材にかかわる事業をされている会社様は、差別化ポイントとなる原料を用意することができるため、商品開発での優位性があります。
3のパターンについては、ブランドを立ち上げるというよりは検索での上位表示や、Amazonや楽天内の広告を活用して売っていくというパターンで、D2Cブランドの立ち上げとは少し様相が異なります。
4のパターンは、ノウハウも実績もあるが、新しい領域にチャレンジしたい場合や、リソースが足りないという場合にお声がけいただくことが多いです。
D2C事業をはじめる前にチェックすること
広告を使わなくても売れる販路があるか
「広告を使って販売する予定です」とD2C事業を立ち上げる方から言われたときに、「具体的にどの広告チャネルのどういった配信方法で、CTRいくらで記事LPから本LPの遷移率がこれくらいで、本LPのCVR〇%です」と答えられる方はあまりいらっしゃいません。
すでにD2C事業の経験がある方にとっては上記の質問に回答することは容易ですが、はじめてされる方にとっては数字のおおまかな予測値をたてることも難しいです。
広告を使用して簡単に売ることは、決して容易なことではありません。
そこで、広告を使う以外の販路を用意することをおすすめします。例えば、Instagramアカウントでフォロワーが多ければ、広告費を使わなくても売上は伸びます。この手法におけるInstagramアカウントは、発売予定のブランドアカウントではなく、個人のアカウントや、情報まとめアカウントが有効です。
他にもマスコミや雑誌社、インターネットメディア運営会社とのツテがあることも役に立つポイントです。
友人に協力していただけるインスタグラマーやTikTokerやYouTuberがいるという点も立派な販路です。
一緒に事業を立ち上げることができるインフルエンサーがいるか
インスタグラマーやTikToker、YouTuberについて少し言及しましたが、一緒に事業立ち上げができるインフルエンサーがいることで、広告費を抑えて売上を伸ばすことができる可能性はあります。
インフルエンサーとの協力の仕方については、契約形態によって様々です。固定費用を毎月もしくは年契約で支払う形、売上の成果報酬に応じて支払う形、固定費用と成果報酬のハイブリッドの形など複数の契約形態が存在します。
インフルエンサーに関しては知名度があれば売れるというわけではなく、販売商品とターゲットに近いファンを抱えていることが重要です。例えば女性用商材を売ろうとしたときに、男性ファンが90%以上いる女性インフルエンサーを起用しても売り上げは伸びません。
また、高齢者向けの商品を販売しようとしているのに若い世代のフォロワーしかいないインフルエンサーを起用しても販売が難しいのが実情です。
インフルエンサーにやみくもに商品を配って投稿してもらっても売れないのと同じです。
見込み顧客がすでにいるか
見込み顧客がいることも売れるためのポイントです。例えば、店舗ビジネスを行っており、商品を売る見込みがある顧客がいる場合とそうでない場合では初動の売上が違います。個人でパーソナルトレーニングの指導をしているトレーナーがプロテインを販売する場合、トレーニング指導を受けている生徒は購入の可能性が高いです。
また、商品のターゲットが家族や親族であれば、家族、親族からの口コミで広がっていく可能性もあります。
数人にでもいいので、売れる見込みがある顧客がいれば、商品のフィードバックもいただけるので商品改良にもつながります。
商品に優位性を出すことができるか
D2C事業においては、商品開発をOEMに委託します。OEMは複数の会社の製造を請け負っているため、現実的には完全オリジナル商品というのは難しいのが実情です。
それでも、工場が許可するオリジナル原料の仕入れルートがあったり、OEMと共同で新成分の開発をしたりなど様々な工夫はあります。
D2C事業においては成分自体や機能自体というより、コンセプトや売り方で差別化しています。
OEMにおいては、日本国内の工場であればある程度の品質を保てておりますので、生産実績のある工場をいくつか周り、そのなかから委託するOEMを決めることをおすすめします。
潤沢な広告費があるか
売上を堅調に伸ばしていくのであれば、大きな投資は不要です。売上を一気に伸ばしたい場合は、広告費の投下が必要です。広告費はいくら用意しておけばよいでしょうか?と聞かれることがありますが、1000~2000万円程度用意できていれば十分な検証は可能です。
初月に、300万円程度を使用して、ランディングページのABテストやコンバージョン向上の施策を行っていくことができます。
広告費を使わない場合は、PRの費用に投資することもあります。
D2Cブランドを立ち上げたときにすべきこと
D2Cブランドを立ち上げ時に、世界にはない新しい商品ですと説明をしても、世の中を探すと類似商品が必ず見つかります。
OEMに対しても、広告代理店に対しても、商品コンセプトを説明する際に、〇〇の商品と近いものですと説明をすることで、開発や販売の理解度があがります。
何かと類似品を嫌う方もいらっしゃいますが、OEMで作る以上は作りたい製品に近いものを探しておくことをおすすめします。
そのうえで、今ある既存のものとどのような違いを出していくかを考えておくとよいでしょう。
特にコスメ領域の場合は、ベースとなる処方はある程度決まっています。大枠が決まっている状態で、既存の製品との違いを出していくような開発だと圧倒的にスピード感をもってすすめることができます。
世の中に全くない完全オリジナルの商品を作るには、自社工場を設立し、研究開発に資金を投資して進めていかなければならないため、最初の事業で成功してから次のステップとして考えましょう。
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